あ段にハイパスフィルタを適用する。

 本日の日記は、ものすごく簡単な実験についての話である。「あかさたなはまやらわがざだばぱ」という音声を用意し、それにハイパスフィルタを適用するとどう聞こえるのかという実験である。まるで信号処理の初歩のような実験だが、結果を知らない人は意外といるのではないかと思う。実験の音声とスクリプトはSkyDriveにアップロードした。

 下の図のようなスペクトログラムの音声に、カットオフ周波数2kHzのハイパスフィルタを適用した。なお、サンプリング周波数は8kHzである。スペクトログラムは横軸が時刻で、縦軸が周波数で、色が対数パワーであり、軸の数値は適当である。この音声は、多少舌足らずではあるものの「あかさたなはまやらわがざだばぱ」と聞こえる。

 そして、下のスペクトログラムがハイパスフィルタ適用後のものである。音声を聞くと「いきすぃてぃにひみいりうぃぎずいでぃびぴ」といった具合に聞こえる。母音は見事にい段になっており、一方で子音は多少変化しているもののある程度保存されている。

 ここから分かるのは、母音と子音は異なる振る舞いを見せるということである。

 母音はやはり従来からいわれているように周波数軸上の大局的なパワー分布に大きく依存しているのだろうと思われる。一方で子音は、一体何に依存しているのだろう。