バランスはちゃんととれているということ。

 二月二十二日あたりからの一連の動き*1を見ていると、中には「研究室なんてろくなところじゃないな」という見解に落ち着いてしまう人もいそうな気がするので、こんな話も書いておく。

 私の出身大学ではないのだが、友人の修士二年(当時)が先生にこんなことを言ったそうである。「俺たちも一度『学会』ってところに行ってみたかったっすよ」。するとその先生はこう答えたそうである。「ごめんなあ、俺に能力がないばかりに、お前らを『学会』に連れて行けなくてなあ」。研究成果が上がらなかったことについて教員が全責任をとったかたちだ。

 このやりとりそのものには賛否両論あるだろうが、「出来の悪い学生はちょっとした学会にすら行けない」と愚痴を言ってはばからない教員がいる一方で、「出来の悪い先生が受け持つとちょっとした学会にすら連れて行ってやれない」と反省する教員もいるということである。どちらが正しいということではなく、世の中はちゃんとバランスがとれているということだ。

 今回の騒動は紛れもなく研究室の一端を表しているのだけれど、目に見えないところにそれとは反対のもう一端が存在するということも心にとめておいてほしいなと思った次第です。特に、これから進路を決める高校生あたりに。