感覚的に分かりづらい数直線。

 小学生のときに数直線という概念を習って衝撃を受けた憶えがある。それまで「リンゴ○個」に代表されるような離散的な数や小数程度しか知らなかったのに、一気に世界が連続的になったからである。

 ただし、この数直線は少々分かりづらい。大抵の場合、中学ではこの数直線を用いて負の数を教えるのであるが、なぜ左が負で右が正なのかが感覚的につかみづらいのである。だから、いっそのこと、数直線は縦に書いてしまった方が分かりやすいのではないかと思う。地上が正となり、地下が負となる。認知言語学のメタファの項などを読んでも、上はポジティヴで下はネガティヴとなっていたように記憶している。

 しかしながら、この考え方にも問題があり、縦の数直線を憶えてしまうと複素平面を見たときに、虚軸が実軸に見えてしまうかもしれないのである。結局は、やはり数直線は横に書くべきなのだろうか。