Googleのアドレスと統語法。

 唐突にアドレスを書く。

http://www.google.com/search?q=IHARA+Note&hl=ja&lr=&start=10&sa=N

 これはgoogleで「IHARA Note」を検索したときの2ページ目である。こういう少し入り組んだアドレスを見ていると、人間が使っている自然言語にどことなく似ているような気がする。

 最初の方を見ると、「命令」が宣言されている。「これをgoogleで検索しろ」といったふうである。「?」以降にはその細かい条件が記述されている。IHARA Noteをhl=jaでlr=という条件で探したときの10番目からsa=Nという条件で表示せよ。

 面白いと思ったのは、これは私の勝手な解釈だが、自然言語と同様に「格」が存在しているように見える点である。「=」の左側に「格」を定める文字列があり、右側にはそれに対応する具体的な引数がある。

 考えてみれば、情報を記述するときに不可欠なのは、内容だけではなくその内容がどのような位置づけにあるのかということを示すことである。私にはsa=Nというのが何を示すのかが分からないのだが、saがNという条件なのだろうということは分かる。また、=の左側と&を取り去って、http://www.google.com/search?IHARA+Noteja10Nとしてしまうと、かなり困るのだろうということも推測がつく。&を残してhttp://www.google.com/search?IHARA+Note&ja&&10&Nとしてもやはり記述方法としては使い勝手が悪そうである。

 自然言語にはなぜ「格」のような概念があるのかと疑問だったが、その一端が個人的には垣間見えた気がする。

 本日の日記は明らかにトンデモではあるが、どのような研究も(文章として残されていないだけで)こういうトンデモから始まるのだと思う。