英語の授業では冠詞と前置詞を徹底的に教えてほしかった。

 英語の授業を小学校に採り入れる試みがあるようである。すでに多くの小学校で実践されているのか、まだ実験的に数少ない学校で試されているだけなのかは知らない。小学校での英語教育には賛否両論あるようであるが、私が気になるのはむしろその内容である*1

 最初に断っておくと、私は英語が下手である。聞くのも喋るのも書くのも読むのも全て苦手である。が、苦手は苦手なりに努力で補える部分と、努力では補えない部分があると私は思っている。

 まず、努力で補えるのは、語彙力である。特に、読み書きの場合には時間的余裕があるので、辞書をひくことによって力不足を補うこともできる。また、喋るときに発音は全く気にする必要はない。世界の標準語は英語というよりもむしろブロークンイングリッシュであると言われているくらいである。自国の訛を隠そうとするのは日本くらいで、留学生たちの英語を聞いていると、その訛の酷さに逆に驚かされる*2

 反対に、努力で補えないのは、なんといっても冠詞のセンスである。私は a と the でいつも迷う。また、冠詞と同じくらい分からないのが、前置詞である。これは辞書をひけば正しい使用法が載っていることもあるが、喋るときには非常に困る。

 冠詞と前置詞は頭のやわらかいころに正しく叩き込まないと、一生苦労するのではないかと思っている。これらは努力の問題ではなく、センスの問題だからである。もしも小学校で英語を教えることになったら、冠詞と前置詞を徹底的に教えてほしい。それが無理ならば、英語の教育を小学校から始めても中学校から始めても大差はないと思われる。

*1:賛否についてはそのうち書く。ただし、小学校の英語教育についての話ではなく、語学そのものの話になると思う。

*2:留学生の話はそのうち書く。