嫌な教師は虫歯を見つけてしまう歯医者なのかもしれない。
大学に来たのに勉強を拒否する学生は多々存在する。私は勉強がしたくて大学に入ったのでそういった学生の気持ちは分からなかったのだが、先日、おそらくこうなのだろうと予想がついた。歯医者に関する雑談を電話でしていたときのことである。
私が「歯医者の予約をして憂鬱だ」と言うと、友人は「歯医者は楽しいですよ」と言った。「悪いところをとり去ってくれるんだから、歯医者はよいところなのです」と言っていた。この友人とは歯医者に関して分かり合えないようだと感じた。
その後、ふと、私の歯医者に対する思いと大学を拒否する学生の思いには共通点が多いのではないかと感じた。私の歯医者に対する思いを列挙してみる。
- 治療が痛い。
- 麻酔すら痛い。
- 独特のにおいが嫌だ。
- ドリルの回転音は恐怖だ。
- 虫歯を見つけないでほしい。
- 何度も通わなければならないのが苦痛。
- 「甘いものは好きですか」という誘導尋問はずるい。
- ゆえに、行かなければいけないことは分かっているが行きたくない。
これを大雑把ではあるが大学に対応させてみるとこうなる。
- 授業が眠い。
- 雑談すら眠い。
- 独特の雰囲気が嫌だ。
- 学期末テストは恐怖だ。
- なるべくなら指名しないでほしい。
- 何度も通わなければならないのが苦痛。
- 「一夜漬けは無駄ですよ」という科白が嫌味にしか聞こえない。
- ゆえに、行かなければいけないことは分かっているが行きたくない。
今まで「アカデミックハラスメント」という言葉がピンと来なかったのだが「デンタルハラスメント」という言葉に置き換えるとピンと来る。
個人的な私の歯医者に対する要望を以下に挙げる。
- 「甘いものは好きですか」と言うかわりに、食べても大丈夫なものを教えてほしい。
- 虫歯を見つけてしまったときにはなるべく優しく伝えてほしい。
- 短時間で済ませてほしい。
これを大学に置き換えるとこうなる。
- 効率的でない勉強法を禁止するかわりに、効率的な勉強法を教えてほしい。
- 指名して学生が間違ってしまったときには優しくフォローしてほしい。
- 短時間で済ませてほしい。
さらに、歯医者の場合も学校の先生の場合も、一言で要望を要約するとこうなる。
- よけいなことは言わないでほしい。
患者や学生は何をすべきで何をすべきでないのかはちゃんと分かっている。
なお、このような日記を書いてはしまったが、歯科医に恨みはない。