2006-09-01から1ヶ月間の記事一覧

見知らぬ学生から研究代行を頼むメールが来た。

先日、私のもとに一通のメールが届いた。プライバシー保護のため詳細は語らないが、「私の代わりに卒業研究をしてください」という趣旨のメールである。その趣旨に反してメールに書かれていた情報量が極端に少なかったため、詳細を聞くためにいくつかの質問…

科学と正義。

ものすごく簡単にいってしまえば、科学の歴史というのは計測と分類の歴史である。オームの法則というのは電気抵抗と電位差と電流を計測することができなければ確かめようがない。食塩がNaとClから成り立っているといえるのは原子が分類されているからである…

トンデモ科学が成立する分野。

今回の記事は非常に短い。要するに「音声認識も自然言語処理もトンデモとマトモの区別がつかない」ということを書くだけである。 主に化学系の分野で「トンデモ科学」が生じることが多いようであるが、それは逆に言えば「トンデモ」と「マトモ」の区別がつき…

なぜ音声認識はそれっぽくなっているのか。

どれほど音声認識が杜撰に作られているかということをこれまで書いてきた。今回は「杜撰であるにもかかわらずなぜそれっぽくなっているのか」ということを書こうと思うが、その前に簡単に「なぜ杜撰に作ってしまったのか」ということを書く。 音声認識の研究…

「こんとんじょのいこ」と音声認識。

現行の音声認識の限界について語っている記事の続きである。復習をしておくと、現行の音声認識は「音声をものさしで測り、その結果を辞典で調べて、結果を出力している」ようなものであると書いた。そして、「ものさし」の悪いところを前回は書いた。今回は…