所属学会

ヒューマンインタフェースとしての音声認識。

2007年10月、性能ばかりを追い求めていた音声工学者たちが、「音声認識にはユーザが存在するのか?」という根元的な問題について語り合った。情報処理学会の音声言語情報処理研究会である。毎年十月のこの研究会は音声認識の実用面について話し合われ…

君と君らしくなさについて。

9月28日に「完璧な鳥」について、ポスターセッションで喋ってくる予定である。完璧な鳥がなんなのかということについては、「http://d.hatena.ne.jp/tihara/20060524#p1」と「http://d.hatena.ne.jp/tihara/20070714#p1」を読んでほしい。この話は、単な…

「単貧民あるいは詰め大貧民の提案」

三月の「エンターテイメントと認知科学シンポジウム」*1での講演の一つが面白かったので紹介する。とはいっても、私はこれは聞いておらず、手元に二ページの予稿があるだけである。 要旨としては「詰め大貧民というものがあってもいいのではないか」というも…

"発話障害者支援のための音声生成器"

先日、東京大学で開催された音声・聴覚研究会を聴講しに行ってきた*1。ここ数年で音声周りの研究会のレベルが上がっているように思えるのだが、そのことは置いておいて、最も印象に残った発表を紹介する。タグは「音声認識」となっているが、音声合成の研究…

専門外の人から見るBonanza。

先日、将棋の渡辺竜王とコンピュータ将棋Bonanzaの対局がおこなわれ、Bonanzaが負けた。ニュースではBonanzaの惜敗であるということになっているが、いろいろとネットを見て回ったところでは「惜敗ではなく大差だ」との主張もあるようである。私は将棋につい…

自分のやっていることの社会的認知度を無視した科学者。

先日、情報処理学会の全国大会に行ってきた*1。大会というのは普段様々な小規模の研究会で活動している人々が一堂に会して発表をするお祭りである。ただし、普段の研究会よりも内容のレベルが低く閑散としていることが多い。 その大会で私もレベルの低い発表…

音声言語シンポジウム。

12月21日から22日にかけて名古屋大学にて「音声言語シンポジウム」が開催された。私は21日しか行っていないのだが、その日の発表に関する雑感を語る。 と書いたのが行く前なのであるが、とりわけ印象に残る発表はなかった。残念である。 とある先生…

「2006年度 人工知能学会全国大会 映像配信」

以下のページにて、「科学と技術は違うんですよ」という内容から始まる村上陽一郎先生のご講演の映像を見ることができる。また、AIの有名な日本の先生方へのインタビューも聞ける。面白いと思うので、是非ご覧いただきたい。 http://www.ai-gakkai.or.jp/jsa…

バイオメトリクスに関する学会で。

2006年6月23日、東京の工学院大学で「バイオメトリクス」に関する学会が開かれた。とりわけ興味のある学会でもなかったのであるが、後輩を誘った都合上、聴講してきた。印象に残っているのは、技術よりも話題性が先走ってしまっているという話だった…

科学と技術はもともと別物だった。

2006年6月7日から9日まで、東京で人工知能学会の全国大会が開かれた。私は6月7日のみ、聴講参加してきた。とある先生の講演を聴いてみたかったからである(http://www.jaist.ac.jp/jsai2006/program/session-63.html)。その講演が私にとっては非常…

論文のPDF閲覧にパスワードをかけるのをやめてほしい。

(この文章の掲載に前後して、PDFの自サーバへの掲載が許可された。ただし、電子情報通信学会への申請が必要。そして、よく規約を読んでみると、著者最終原稿の転載は不可となっていた。要するに、実質的には掲載は許可されていない。) 今回の記事は、要す…