2008-01-01から1年間の記事一覧

初音ミクなどのVOCALOIDに関するウェブページの訂正とお詫び。

2008年2月8日に初音ミクとかの音声合成のしくみというウェブページをアップロードしました。このページに対しまして、本日(2008年3月26日)、音声合成が専門の方から以下のメールが届きました。ページの誤りを指摘するメールです(全文引用します)。 VOCAL…

妥当性と可能性の接触。

以前、Folk Chomskyology - 誰がログのコメント欄に私は次のようなことを書いた。 本論と関係ないのですが、チョムスキーが(誤解はあるにせよ)有名というのは、ものすごく羨ましいです。チョムスキーがというより、「生成文法」が羨ましいのですが。 私の…

穴と「っ」。

修士のときに友人と「穴」について議論をしたことがある。穴を認識したいとして、一体どのように我々は穴を認識する認識器を設計すればいいだろうという議論である。私は音声について研究をしており、彼は言語獲得について研究をしていた。この穴の認識の問…

博士の就職難が意味すること。

私には関係のない話で恐縮だが、高学歴ワーキングプアに関して思うところを書く(特殊な事情により、この話題には関係がないのだが、そのあたりのことに関しては4月あたりに書くかもしれないし書かないかもしれない)。 企業が博士を採りたがらないというこ…

猫の画像を加工した例と画像処理の初歩の一部、およびそのソースコード。

画像加工の例とその考え方 これまで、「音声認識のしくみ」と「音声合成のしくみ」の簡単な説明ページを作ってきた。第三弾は「画像処理の考え方」である。今回は細かい算数の部分が書きたくて書いた。かけ算と足し算によるフィルタリングがメインである。 …

夢の中の書道の話。

2月23日から2月24日にかけての夢。 昨晩(今朝)見た夢の中で夢の中の私が語っていたことが印象に残っているので、引用する。私が語っていたことのみでは何について語っているのかが分からなくなってしまうので、夢を引用する。 かなり広い和室に親戚…

ヒューマンインタフェースとしての音声認識。

2007年10月、性能ばかりを追い求めていた音声工学者たちが、「音声認識にはユーザが存在するのか?」という根元的な問題について語り合った。情報処理学会の音声言語情報処理研究会である。毎年十月のこの研究会は音声認識の実用面について話し合われ…

「自然な疑問」の作り方。

卒業研究の肝は、正解がない問題(正解を誰も知らない問題)を観察した事実や構築した理論に基づき論じるという点にある。 「自然な疑問」を持たないように訓練されている - 発声練習 卒業論文の指導にあたり、最初の「問い」が立てられない学生について教員が…

初音ミクなどの音声合成のしくみ。

初音ミクという歌声合成ソフトが売り出されてから約半年が経つ。その間、様々な初音ミクに対する言説を見てきたが、社会的・心理的・哲学的な観点からの言及ばかりで、科学的な観点からの言及が少なかったので、科学的な観点から簡単な解説を書いた。絵本を…

学部四年生の一月から三月。

予稿を書き上げ提出し、十二月に失敗した実験を再びおこなった。実験には残響の少ない部屋を選んだ。今度は実験は成功し、まずまずの結果を得ることができた。 そして、一月はそれらの作業とともに、卒論も書いていた。ゼミのレジュメをふざけて英語で書いて…

雑談のススメと恩師。

このブログが始まってから100回目の更新なので、とても個人的なことを書く。学部四年生と修士のときの研究室でお世話になった教授のことだ。 学部四年生のとき、私は音声と画像の研究室に入った。音に興味があり、言語に興味があり、算数がそれなりに好き…

学術的な面白さと研究。

卒業論文を書く人へのアドバイスということで、以下のような記事があった。私も書かれている命題には同意する。 とにかく論文たくさん読んでください。 卒論話のついでにこれから卒論を書く人へ勝手に偉そうなアドバイス(一部言語系限定) - 誰がログ あな…

「認識とパタン」。

絶版のようであるが、図書館にはあったので紹介する。実に三十年前の本であるが、未だに議論に決着のついていないことばかりが書かれている。岩波新書である。本日の日記では、私が面白いと感じた部分を抜き出す。私の文章ではなく、引用した文章を中心に読…

ソースコードで分かるあなたの血液型。

元日なのでくだらないことを書く。年末にとある先生が言っていたのだが、学生にプログラムを書かせてみると大体血液型が分かるそうである。嘘に決まっているのだが、その先生は自信ありげに次のように分類した。 A:見た目が整っている B:明後日の方向に…